夢を見るのはなぜ?
夢を見るときは脳と筋肉の連絡が絶たれている
人はなぜ夢を見るのでしょう?そして、なぜ見た夢のほとんどがかき消されるように記憶から失われていくのでしょうか?
夢についてはまだよく分かっていないことがたくさんあります。
いつ夢をみるのか、という疑問についてはだいぶ分かってきました。
それは「眠っている間に眼球をきょろきょろ動かしている時間帯がある」というレム睡眠の発見がきっかけでした。
脳波を調べると、この時間帯は、起きているときよりもむしろ脳は活発に活動しています。
レム睡眠中の人を揺り起こしてみるという実験をすると、「いま夢を見ていた」と答えることが多いといいます。人はどうやらレム睡眠のときに夢を見ているようです。
レム睡眠のもう一つの特徴は、脳から筋肉系の神経への連絡が絶たれていることです。心臓は動きますが、手足は動かないようになります。
この連絡スイッチの切り替えは、夢を見て動き出したりしないためと考えるのが妥当です。
人はそんな周到な準備をして夢を見ているわけです。レム睡眠の重要な役割の一つが夢を見ることだと言えそうです。
睡眠から夢を奪うことはできない
人の睡眠からレム睡眠だけを奪ったらどうなるだろうか、という実験をした人がいます。
眠っている人の脳波と眼球の動きを観察して、レム睡眠に入ったらすぐに起こしてしまうのです。
人は眠りに入るとかならず最初はノンレム睡眠をして、しばらくしてからレム睡眠に入ります。
しかし、この「レム断眠」をしばらく続けると、ノンレム睡眠をとばしてすぐにレム睡眠に入るようになったといいます。
この実験の結果から推測できるのは、睡眠にとってレム睡眠や夢を見ることは必要不可欠なものだということです。
無意識の世界と夢の関係
人はなぜ夢を見るのかという疑問に解答への糸口をつけたのは、レム睡眠の発見の50年ほど前の「無意識の発見」です。
精神分析を創始したフロイトは「人は意識によって行動していると思っているが、意識よりもはるかに広い無意識の世界を人はもっていて、感情や行動の多くがその無意識に支配されている」という驚くべき宣言をしました。
この無意識の世界と夢とは非常に密接な関係をもっていると考えられています。
例えば、人は無意識の世界に抱えきれないようなお荷物(ストレス)があると、夢という「半意識」の世界に送り込んで、少しだけお荷物を軽くしているのだ、という説があります。
これは「なぜ人は夢を見るのか」への答えの一つの試案といえるでしょう。
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