不眠症とは?
4週間以上眠れない日が続いていますか?
ベッドに入ってもなかなか眠れない、というのはだれもが経験することです。
たとえ一晩でも寝つけないことがあるのはつらい経験ですが、それがいく夜も続く「不眠症」は精神的にも肉体的にも大きな負担です。
不眠症というと、ふつうは慢性の症状ですが「急性不眠症」というものもあります。
それは地震、津波、洪水などの災害や家族の不幸などの大きなストレスで何日か眠れなくなることです。
それに対して、普通の、つまり慢性の不眠症は、日本睡眠学会の定義によると「4週間以上眠れない状態が続いて、心身に苦痛があり、日常生活に支障がでている状態」です。
眠れないという自覚がさらに症状を悪くする
不眠症がほかの病気と違うところは、「眠れない」「眠らなくては」という自覚が大きな心理的負担になっていることです。
この自覚が不眠症をさらに悪化させるという悪循環が生まれやすいのです。
不眠症は眠れない病気であると同時に、眠らなくてはいけないという思いが強迫観念になっている病気ということもできます。
しかし一方では、本人は十分に眠っているつもりでも実は眠りの質が悪く、睡眠不足になっている場合があります。
最近話題になっている睡眠時無呼吸症候群などはその例です。
不眠症の多くはストレスが関係していますが、生活習慣病など身体の病気が原因になっている場合もあります。
不眠症を改善するには、なぜ眠れないかという原因に見当をつけておく必要があります。
はっきりこれだという原因はわからないことが多いのですが、病気が原因の不眠症の場合は、まずその治療が優先されます。
必ず返さなければいけない「睡眠負債」
不眠症の治療では、睡眠不足を「睡眠負債」という言葉で説明します。
これには2つの意味があります。1つは、睡眠不足は蓄積すると借金に利息がつくようにふくらんで、心や身体に大きな影響を与えるということです。
もう1つは睡眠不足はそのままにしておくことはできず、かならず足りない分を眠りで「返済」しなければいけないということです。
睡眠負債の返済を怠ると、病気になる、仕事などでミスがでる、気分がすぐれず毎日が楽しくないなど、なんらかの形で「強制執行」を受けることになります。
電車やバスの運転手など職業によっては、睡眠不足により、ミスというにはあまりに重大な結果を招いてしまった例もあります。
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