不眠症と年齢・性別の関係
不眠症は年齢や性別によって、よくみられるパターンや原因が違っています。
若い世代に多いのは、夜更かしや朝寝の習慣など、生活スタイルの乱れによる入眠障害です。
女性は男性より不眠の悩みを持つ人が多く、とくに閉経前後から更年期障害の症状としての不眠症が増えます。
高齢者は若い人より睡眠が浅く、早朝覚醒ぎみになる人がほとんどです。
若者はなぜ朝が苦手なのか
寝る時間や朝起きる時間に自由度が大きい大学生は、深夜あるいは明け方に寝て、目が覚めるまで寝ているという生活をおくる場合があります。
何年もこんな生活を続けていると、就職しても早く寝ることができず、朝なかなか起きられなくなります。
こういう生活パターンの人は、昼はぼんやりしていて、暗くなると元気がでるというタイプが多いので、ますます夜寝つきづらくなります。
これは生活習慣からくる睡眠相(寝る時間帯)のズレですが、これと混同されがちな睡眠障害に、思春期に発病することが多い「睡眠相後症候群」があります。
これはいくら寝不足でも深夜2時、3時まで眠りにつくことができず、朝起きるのがたいへんつらくなる病気です。
学校や仕事が始まる時間に間に合わないことが多くなりますが、周囲の理解が得られずつらい思いをします。
原因はよくわかっていませんが、体内時計の狂いが関係していると考えられています。
治療法も確立していませんが、ふつうは成人するころには症状がなくなります。
更年期の不眠症
閉経前後の女性に多い更年期障害で不眠の症状がでるケースはめずらしくありません。
これはホルモンバランスの急激な変化で自律神経が失調ぎみになることが原因です。
また、50代の女性が不眠を訴えることが多いのは、子どもの独立など家庭環境の大きな変化が更年期と重なるからだといわれます。
いわゆる「空の巣症候群」でうつ気味になり、不眠の症状がでてくるのです。
男性は女性ほどはっきりした更年期はありませんが、徐々に男性ホルモンの分泌が少なくなり、男の更年期といわれるうつ症状がでることがあります。
こういう気分の落ち込みは不眠の症状をともなうのがふつうです。
高齢者の不眠
人はだれでも高齢になるにしたがって眠りが浅くなって、朝早く目が覚めるようになります。
これは病気ではないので、早朝の時間の使い方などを工夫することで、朝早い目覚めが苦にならないようにすることがたいせつです。
尿が近くなることが睡眠を妨げることも多くなります。
しかし、ときには高血圧や糖尿病などが不眠の原因になっていることもあります。
病気が原因の場合は、まずその治療が優先されます。
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