不眠症とうつ病・精神障害の関係
うつ病が不眠を招きやすい病気であることはよく知られていますが、他の精神障害にも不眠の症状がよくあらわれます。
感染症にかかると、病原菌は何であってもまず熱が出るように、心の病気はまず不眠症として出てくることが多いのです。
不眠症を軽視しないことが精神障害の早期発見につながる場合があります。
うつ病
うつ病は「寝つけない」という入眠困難がもっとも多い症状です。
時には逆にほとんど一日中寝ているという「過眠」の症状がでることもあります。過眠は比較的若い人に多いうつ病の症状です。
うつ病になると寝つけないだけでなく、眠りが浅くなります。
ふつうは眠りに入って最初と2回目のノンレム睡眠のときにもっとも深い眠りが訪れますが、うつ病ではこの眠りが浅くなり「よく眠れた」という満足感がなくなります。
また、眠りが浅いために中途覚醒することも多くなります。
ノンレム睡眠が減ってレム睡眠が増え、眠っている間にたくさん夢を見るのもうつ病の特徴です。
うつ病は「こころの風邪」などと言われていますが、軽視すると重症化して治療がたいへん長びきます。
不眠に激しい気分の落ち込みがともなっているときは、うつ病の可能性がありますので、専門医に診てもらう必要があります。
双極性障害
双極性障害はいわゆる「躁うつ病」のことで、躁状態とうつ状態が交互にあらわれる病気です。
躁のときはむやみに元気になって、ほとんど眠らなくても大丈夫という状態になります。睡眠時間は短いのですが眠りは深くなります。
反対にうつのときは、何もする気がしなくて寝てばかりいるという状態になります。
寝つきはわるくなり、夜中に目が覚めることも多いのですが、とにかくだらだらと寝ることが多くなります。
睡眠時間は長いのですが、眠りは浅くよく夢を見ます。
躁状態のときに、お金を浪費したり、誇大妄想的な発言をしたりして社会的な信用を傷つけることが多くなります。暴力をふるうこともあります。
病気の原因は分かっていませんが、薬で症状をおさえることができます。
強迫神経症
出かけるときに家の戸締りをちゃんとしたかどうかが気になって、何度も戻って確認しなければ気がすまない、というような症状が出るのが強迫神経症です。
車を運転しているとき、気づかずに誰かをはねてしまったのではないか心配になって何度も引き返すなどの症状もあります。
これは、ストレスがきっかけで発症することもありますが、セロトニンやドーパミンなどの脳内物質の代謝異常が関係していると考えられています。
したがって睡眠のリズムに乱れが出ることが多く、不眠症になりやすい病気です。
寝ているときも不安で、玄関の施錠を確認するなどの行動も眠りをさまたげます。
薬や行動療法で症状を軽くすることができます。
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