睡眠時無呼吸症候群の対策
睡眠時無呼吸症候群は、放置してはいけない疾患です。
そのまま治療しないでおくと死に至ることも少なくないからです。
睡眠中に突然死にいたることや、運転中に意識を失って事故を起こし死亡することも起きています。
閉塞型と中枢型
睡眠時無呼吸症候群の原因は、肥満気味の男性に多いと言われる閉塞型がよく知られていると思います。
扁桃腺が肥大するか、のどに脂肪がたまることによって、睡眠中に気道がふさがれやすくなるタイプです。
もう一つの原因として言われているのが中枢型です。
睡眠時無呼吸症候群の全体の数%と言われています。
これは、睡眠時に呼吸をつかさどる脳の中枢が何らかの理由で機能しなくなり、呼吸しなくなります。
しかし、体のほうは酸素が欠乏するので警告を発し、脳の呼吸中枢が刺激されることによって、ようやく呼吸を再開するというものです。
このとき、むせるようにして呼吸を再開します。
睡眠時無呼吸症候群の症状としてマイクロスリープがありますが、これは多くの危険をはらむことになるので、是非とも対策や治療が必要です。
閉塞型の対策
閉塞型の場合は、手術によって物理的に取り除くことによって改善されることがあります。
または持続的陽圧呼吸療法(CPAP)といって、睡眠時にエアチューブや鼻マスクなどを鼻に装着して、気道内に圧力をかけながら空気を送り込むことによって、気道を広げる療法です。
無呼吸の症状を緩和するだけですが、患者の負担を抑えられるのが特長です。
中枢型の対策
中枢型の場合の対処法は、原因が脳の機能の問題なので、脳梗塞や心疾患などの病気がないか検査することになります。
もし障害があるなら、適切な手術やその他の治療を行なっていくことになるでしょう。
各国の予防対策
睡眠時無呼吸症候群に対する取り組みは日本でも行われていますが、欧米での危機意識の高さはその比ではありません。
例えば、中高年の男性が夜中に心臓麻痺を起こして死亡した場合、まず睡眠時無呼吸症候群がなかったか疑われます。
ヨーロッパやカナダでは、自動車運転免許を取る時は睡眠に異常がないか尋ねられ、両親や祖父母にまで調査するそうです。
アメリカでは医学を学ぶ人たちは「睡眠学」を履修することが義務付けられているほどです。
命に係わる睡眠障害に対する意識をさらに持つことはますます必要となるでしょう。
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