無呼吸症候群対策のCPAPとは?
いびきをかく人は「睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)」になりやすいということはこのホームページでも取り上げました。
睡眠時無呼吸症候群は肥満などが原因で睡眠中に気道が塞がれやすくなり、呼吸が妨げられることによって起こる疾患です。
無呼吸と低呼吸の違い
睡眠中に10秒以上呼吸が停止し、通常の呼吸の大きさの10分の1になることを無呼吸といい、睡眠中に10秒以上呼吸が停止し、通常の呼吸の大きさの50%になることを低呼吸状態といいます。
無呼吸低呼吸指数(AHI: Apnea Hypopnea Index)という数字があります。
AHIは、1時間に起こる無呼吸や低呼吸の回数です。
どれだけ起こるかによって、軽度か重度化が分かります。
- 正常:AHI 5未満
- 軽度:AHI 5以上〜15未満
- 中度:AHI 15以上〜30未満
- 重度:AHI 30以上
本当に怖い無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群の問題点は、睡眠の質を下げてしまうことです。
十分な睡眠が得られていない状態が続きますので単に眠い、疲れているといった症状以上の深刻な問題が生じ得ます。
例えば、日中の活動中に急に眠りこんでしまい、車の運転などをしている場合は大変危険です。
また、睡眠時無呼吸症候群の患者は、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を引き起こす可能性が高いことも分かっています。
本格的な治療が必要です
睡眠時無呼吸症候群の治療は手術や、持続的陽圧呼吸療法が行われます。
持続的陽圧呼吸療法は、英語では「Continuous Positive Airway Pressure」となりますので、略して「CPAP:シーパップ」と呼ばれます。
CPAPは、CPAP本体からエアチューブを通して鼻マスクにつなぎ、空気を送り込んで気道内に陽圧をかけて気道の閉塞を防ぐ療法です。
日本では1998年より保険適用になっており、医師の診断を経てCPAPの装置をレンタルすることができます。
ただし、保険の適用を受けるには月に一回の受診を必ずしなければなりません。
診断されるには
その前に睡眠時無呼吸症候群であるかどうかを診断しなければなりません。
まずは医療機関で簡易型検査を行います。簡易型検査は自宅で行うことができます。
その後医療機関に一泊して、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査というものを行います。
検査は保険が効き、簡易型検査で3000円程度、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査は10500円程度かかります(入院費、諸経費別)。
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、CPAP装置をレンタルできます。
CPAP治療は保険が効き、月に5000円程度になります。
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