睡眠時無呼吸症候群とは?
肥満タイプでいびきの激しい人は要注意
眠っているときに大きないびきをかき、いびきが止まったなと思ったら少ししてまた大きないびきをかき、いびきが止まっている間は呼吸も止まっている。
これが睡眠時無呼吸症候群です。
眠っているので本人はこういう症状に気がつきません。たいがい家族が「やかましいなぁ」というところから、「お父さん、そのいびきちょっと変じゃない」ということになります。
お父さんに限らないのですが、睡眠時無呼吸症候群は肥満気味の男性に多いのは確かです。
太っている人は気管の入り口が狭くなっていびきをかきやすいのですが、問題は睡眠が深くなったときに筋肉が弛緩して完全に気道がふさがることです。
無呼吸は20〜30秒で終わるのがふつうですが、中には1分以上続く人もいて、不整脈を引き起こして突然死にいたる場合もあります。
睡眠時無呼吸症候群の人に多い危険な「マイクロスリープ」
突然死というのはまれなケースですが、もっとも大きな問題は睡眠時無呼吸症候群の人はみな睡眠不足になることです。
呼吸が一時的にでも止まるのですから、睡眠の質はたいへん悪くなります。十分な時間寝ているつもりでも、日々睡眠負債をためていく状況にあるのです。
睡眠負債がたまると、昼間に抵抗できない眠気がおそってきて、何秒間かフッと眠ってしまう「マイクロスリープ」という危険な居眠りが出るようになります。
車の運転中にマイクロスリープが起きてしまう可能性があるのが睡眠時無呼吸症候群の最大のリスクです。
スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故にもこのマイクロスリープが関係していると言われています。
つまり、チャレンジャー号の打ち上げに関わった人たちの睡眠不足状態が、整備不良を見逃すというミスを引き起こし、大事故に至ったという意味です。
居眠りだけではなく、頭がすっきりしない感じ、身体のだるさ、仕事への集中力や意欲の低下など、睡眠不足のあらゆる症状がでてきます。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠外来か呼吸器科、耳鼻咽喉科で治療を受けることが必要な病気です。
睡眠中の呼吸を楽にするマウスピースなどもあり、よい治療法が確立されつつあります。
問題は本人が気づかない病気なので、一人暮らしの人などは発見が遅れてしまうことです。
一人暮らしで、太り気味で、昼間の眠気が強い人は、この病気の可能性を考えてみる必要があります。
次はこちらへどうぞ!
睡眠時無呼吸症候群の対策