不眠症の種類
不眠症にもいろいろタイプがあり、ふつう次の4つのパターンに分けられています。
入眠困難
ベッドに入ってもなかなか寝つけないタイプの不眠症です。
不眠症の中ではもっとも多く、「今日も眠るまでに時間がかかるのかな」という不安が、さらに寝つきをわるくします。
布団に入って15分以上入眠できないと、寝つきにくさを自覚するようになります。
30分、1時間と寝つけない時間が長びくと、精神的な負担はたいへん大きくなります。
寝つけない理由で多いのは、起きているときの脳や神経の興奮がおさまっていない、心配事などのストレスがある、などです。
「疲れているのに眠れない」という感じをもつことが多いのは、脳や自律神経がストレスや寝る前の活動の余韻で、なかなか入眠モードに切り替わらないからです。
きちんと寝なければいけないという考えの強い几帳面な性格の人ほど、このタイプの不眠症が多いといわれています。
眠るためにはまず、「寝よう」とすることから意識を他に向けることが必要です。
中途覚醒
中途覚醒はいつも夜中に目が覚めてしまうタイプの不眠症です。
何度も目が覚める、寝るをくりかえすこともあるし、目が覚めてもう眠られなくなることもあります。
中途覚醒はアルコールの力を借りて眠りに就いている人によく見られます。
アルコールが覚めてくると、それまでおさえられていたストレスや不安が眠りを妨げるのです。
内臓の病気が原因で眠りが浅くなり、何度も目が覚めるという場合もあります。
早朝覚醒
朝早く目が覚めてしまうタイプの不眠です。
60歳をすぎるとほとんどの人は朝の目覚めが早くなるので、ことさら不眠症と言う必要がない場合がほとんどです。
しかし、若い人の早朝覚醒はうつ病が原因になっていることがあります。
うつ病は睡眠の邪魔をしやすい病気で、入眠障害や中途覚醒も起こしがちです。
熟睡障害
睡眠時間は足りているはずなのに、なぜか眠りが足りない気がする、疲れがとれない、というのが熟睡障害です。
眠りが浅く、上質の睡眠がとれていない状態です。
原因は寝室、寝具などの睡眠環境にある場合が多く、枕の高さやマットレスの固さを変えるだけでも改善するケースがあります。
しかしこれも、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因の場合もあります。
不眠症には以上のパターンがいくつか重なっている場合もよくあります。
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不眠症と年齢・性別の関係