睡眠薬の種類(1)

睡眠薬の種類(1)

睡眠薬には次の5種類があります。

 

1. バルビツール酸系
2. ベンゾジアゼピン系
3. 非ベンゾシアゼピン系
4. メラトニン受容体作動薬
5. オレキシン受容体拮抗薬

 

1. バルビツール酸系

 

1950年代から使われている最も古い睡眠薬です。効果は強く、麻酔として使われることもあります。

 

しかし用量を間違うと睡眠中に呼吸が浅くなったり止まったりするリスクや不整脈という命にかかわる重篤な副作用があります。

 

現在では睡眠薬としては処方されておらず、難治性の不眠症で例外的に処方されることもありますが、耐性、依存性も強いので使われなくなっています。

 

現在販売されているバルビツール酸系の睡眠薬は、バルビタール、ベゲタミンなどがありますが、徐々に販売中止になってきています。

 

2. ベンゾジアゼピン系

 

1960年代から使われ始め、現在でも睡眠薬の主流である種類です。

 

効き目はバルビツール酸系よりは強くありませんが、重篤な副作用が起こることもほとんどないため、安全な睡眠薬として広く処方されています。

 

しかし、耐性、依存性もありますので長期間使い続けないようにすべきです。

 

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は多くの種類が発売されています。

 

服用してから効果が現れるまでの時間、効果が持続する時間が異なりますので、自分にあったものを医師に処方してもらうことになります。

 

以下にベンゾジアゼピン系の睡眠薬の作用時間別の種類を挙げます。

 

分類

商品名

薬剤名

最高血中濃度

到達時間

血中半減期

超短時間作用型 ハルシオン トリアゾラム 1.2時間 2.9時間
短時間作用型 デパス エチゾラム 3.3時間 6.3時間
リスミー リルマザホン 3時間 10.5時間
レンドルミン ブロチゾラム 1.5時間 7時間
エバミール/ロラメット ロルメタゼパム 1〜2時間 10時間
中間作用型

サイレース/
ロヒプノール

フルニトラゼパム 1〜2時間 15時間
ベンザリン/ネルボン ニトラゼパム 2時間 21〜25時間
ユーロジン エスタゾラム 5時間 24時間
エリミン ニメタゼパム 2〜4時間 12〜21時間
長時間作用型 ドラール クアゼパム 3〜4時間 37時間
ベノジール/ダルメート フルラゼパム 1〜8時間 65時間
ソメリン ハロキサゾラム 2〜4時間 42時間〜

 

副作用として、耐性、依存性の他に筋弛緩作用があり、ふらつきや転倒をする恐れがあります。

 

特に高齢者はふらつきや転倒で骨折する恐れもありますので、筋弛緩作用を低減した「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」が勧められます。

 

 

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